プロローグ ~『大塚の森の生きものたち』について~
大塚地区(旧大塚村)の北西に残る帯状の森は、急峻な稜線とそこから伸びる幾筋もの尾根と沢からなり、古くは中世の山城が築かれた天然の要塞でもありました。ここは、シラカシやヤマザクラの大木などの広葉樹林に覆われており、四季を通じて美しい地域のランドマーク的な森となっています。
広島広域公園は、この山林のすそ野を造成して整備されましたが、公園敷地の外周部には帯状に自然林が残されており、敷地の北西面を屏風状に取り囲む広葉樹の森へとつながっています。
公園内では、植栽された樹木や自然に芽生えた樹木や植物たちが成長し、広域公園を取り囲む自然林と一体となって美しい風景を形作っています。
また、風や水の流れを通して、この森全体が様々な生き物たちの生活圏となっており、「一つの場(生態系)」を構成しています。
ここでは、広島広域公園とその背後を取り囲む広葉樹の森を、親しみを込めて『大塚の森』と呼ぶこととし、樹木を中心にそこで生息する生き物たちを紹介します。
〔樹木の案内について〕
同じ種類の樹木でも、風や他の植物との競合などそれぞれの生育環境により、更に人の手入れ方法により姿を大きく変えます。その意味では、樹は一本一本姿かたちに個性があり、厳密には同じ形の樹は一本もないと言えます。
このコーナーでは、「大塚の森」を身近に感じていただけるようにしたいとの思いから、案内板やプレートの前のそれぞれの樹木について、なぜそのような姿かたちをしているのか、から始めて、次に「大塚の森」の他の場所に生育する同じ種類の樹の紹介やその樹木の一般的な特性について案内を進めていきます。
〔利用方法について〕
大塚の森を代表する樹木などの生き物たちについては、プレートやタグを現地に設置しています。お手持ちの携帯端末で二次元コードを読み込んでいただくと、ダイレクトにその樹木や生き物の案内ページにつながります。
案内板・プレート・タグ マップ はこちら
〔写真について〕
「大塚の森」で撮影したものを掲載しています。
「四季のアルバム」では、それぞれの樹木の四季の変化や「大塚の森」内の他の場所に生育する同じ種類の樹木の様子も併せて紹介していきます。
〔その他の内容について〕
「大塚の森」の中で同じ特徴を持つ花や実(種)、葉などを比べて観察できる「比べてみよう」のページも順次公開していきます。