詳しい案内(イチョウ)
世界最古の樹種の一つであり、イチョウ科の植物は中生代の三畳期からジュラ紀(2.5億年前~1.45億年前)にかけて世界的に繁栄しました。
しかし、白亜紀中期(1億年前)になると、勢力を増してきた被子植物との競争に敗れたためか、種類が減り始め、現在のイチョウの一種のみとなりました。
新生代(6,500万年前)になるとしだいに気温が低下して氷河期に生息範囲を後退させて、比較的気候が温暖な中国南西部で生き残った 「一科一属一種 」という珍しい歴史を持つ木です。
中国南西部(安徽省宣城市付近)に自生していたものが、中国国内で植えられ広まったとする説が有力で、その後、仏教寺院などに盛んに植えられ広がりました。
日本にも薬種として伝来し、日本各地の神社や寺などに植えられ、病虫害にも強くいことから、大きく成長したものが見られます。
ヨーロッパには1692年、ケンペルが長崎から持ち帰った種子から始まり、オランダのユトレヒトやイギリスのキュー植物園で栽培され、その後、18世紀にはドイツをはじめヨーロッパ各地に植えられるようになりました。
雌雄異株で、個体の成長が遅く雌雄がわかるようになるまで25年程度かかりかす。中国ではこの成熟の遅さから「公孫樹」という漢字が使われます。
葉は扇形で、葉脈は平行脈で、葉は半円形であるが、中央部で浅裂する傾向があり、若い木ほど深く分かれます。
大木に成長し、樹高は20 〜 30mになります。
科 名 :イチョウ科
属 名 :チョウ属
広葉 / 落葉 / 高木