クヌギ(山側園路)
山側の崖の上に太い幹があり数本の幹を伸ばしている樹は、クヌギです。
東日本の里山の雑木林を代表する樹種で、薪や木炭の用材、シイタケ栽培の原木などに利用されたことから、人里近くに広く分布し、近縁種のアベマキと混ざって生えています。
木炭の製造が盛んだったころは炭材として利用されていました。このため、雑木林内古木の多くは切り株から萌芽した数本の幹が立つ「株立」の樹となっています。
樹皮が厚いコルク層となり、縦の裂け目ができています。
コナラ属の中では最も大きい直径2~3センチほどの球形のドングリが実ります。ドングリの半分は殻斗(かくと)と呼ばれる帽子で覆われ、細く尖って反り返って外側へ伸びるたくさんの棘に覆われています。ドングリが褐色に熟すのは花が咲いた翌年の秋です。